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第15回「子育てに役立つ心理学」開催レポートHEADLINE

「認知行動療法の視点での思春期の理解と対応。やる気スイッチの入れ方。」


内容レポート                        ゆずり葉 スタッフ 上田 恵子
 第15回子育て支援セミナーは美浜公民館主催事業として行われた。シリーズ2回目となる今回の講座では、認知行動療法の視点から思春期の理解と対応について講師の後藤弘美氏が講義をし、事例に沿ったわかりやすい説明と質疑応答を行った。

          

@前回の復習

 ・
思春期は身体の変化と共に脳も大きく変化をする。大人社会に対する矛盾と不信の時期でもあり
  心も大きく揺れ動く。自立と依存の葛藤の中で自分らしさをみつけて自我形成をし大人になって
  いく。
 ・今の子どもたちは勉強、部活、塾、習い事など毎日時間に追われ忙しい生活を送っている。また
  友だち関係にハラハラして気を遣い気の休まる時がなくストレスフルの状態でいることが多い。
 ・家族療法的視点からは、「家族システム論」の考え方として、子どもの起こす問題行動を家族の
  関係性の中で起こっているひとつの症状として捉え、家族の心理的パワー関係を整え、個人の考
  えや行動を変えることで悪循環を断ち切り、問題行動を減らすというアプローチ法である。

A認知行動療法的考え方
 ・人は体質や思考、感覚、感情などそれぞれの個性を持ち行動する。そして会社や学校、地域など
  さまざまな社会の中で日々を過ごしている。家族は社会の中の最小集団であり、家族間における
  関わり方を工夫することで、互いの思考や行動に変化がもたらされる


B基本の対応・言葉のかけ方
 1.傾聴し気持ちを受容、共感し気持ちを理解
 2.許容せず叱る、ルール・約束を守らせる
 3.褒め認め、いいところを探す
 4.会話は事実に沿って話す
 5.ポジティヴ思考に変化させ、一緒に考え応援する。

Cやる気スイッチの入れ方
 ・まずは他者と比較しないこと。ONとOFFを作る。ちょっと頑張ればできそうな課題を与えて、褒
   める場面を増やし心的エネルギーをためる。
 ・大人からの注意を聞き入れやすくするためには、普段からよく褒めること。5の内4褒め1叱る
  位だとうまく注意が入る。褒めると叱るのバランスが大事。
 ・ポジティヴな言葉かけと適切な褒美がさらなるやる気アップへとつながる。逆に頭ごなしのダメ
  出しや否定、口うるさい同じ注意の繰り返しや長い愚痴、命令や指示、過度な心配は子どもの
  やる気を損ねるので要注意。

D質疑応答
・休憩時間中に、参加者が質問したいことをホワイトボードに記入した。8つほど質問が上がり、
 講師がひとつずつ丁寧に回答した。質問は、子どもの小さな嘘にどこまで騙されていいのか?子ど
 もを褒めたくても親が気持ちの乗らない時どうすれば?思春期の自己肯定感は必要か?小さい子ど
 もを持つ母親はどうやって自身のOFFを作るのか? など・・・。


                


「感 想」                    ゆずり葉スタッフ  上田恵子(心理士)
 今回は美浜公民館主催事業というかたちで2回目のセミナーを開催し、約60名の方にご参加いただきました。前回にも増して多くの方が参加され、大集会室の後ろまでぎっしりと埋まりました。家族という最小集団で毎日顔を合わせ共に生活する中で、どんな言葉を使うのか、どんな態度で接するのかが、子どもの成長にこんなにも大きく影響するものなのかと改めて感じた方も多かったのではないでしょうか。褒めることが良いことはわかっていても、親が心に余裕がないとなかなかうまくいかないもの・・。今回参加者の方からのご質問にもあったように、親のOFF時間を工夫して作ることも大事にしていきたいものです。今日のセミナーで学んだ認知行動療法を使い、子どものやる気をうまく引き出し、明日からの子育てに役立てていただけたらと思います。ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。                              


感 想  ONとOFFについて」       ゆずり葉スタッフ  堀田美也子(心理士、保育士)
 
やる気スイッチの入れ方についてお話がありました。
「スイッチをONにするには、まずOFFにする必要がある」

・・・私も、我が子たちを長い間ON状態にしていたことがあります。ONとOFFの大切さを知ってからは、子育ての考え方を変え、自分自身の働き方も変えました。一年の中で、夏休みや冬休み、春休みがある職場を選びました。ふむふむこういう感覚ね。調子がいいようです。

時代の流れは、働くお母さんのために、子どもたちを朝から夜まで長時間保育、そして夏休みも冬休みも春休みも保育施設を利用できるようになっています。
余裕のない職場が増えているので仕方ないのかもしれませんが、親御さんのお仕事のペースに合わせ過ぎて、お子さん、疲弊していませんか・・・?

長時間の保育は、どの子も疲れるんです。
子どもって疲れるとテキメンに心身に不具合があらわれますね〜。
子どもが発しているSOSに気付き、小さな不具合のうちに解消してあげたいですね。



「感 想」                     ゆずり葉スタッフ  宝祐子(臨床心理士)

 
講座中は、笑いあり、ずっこけあり、涙は…なかったですがたくさんのうなずきありで、思春期の子どもとの関わりについて、具体的で役立ちそうなアイデアをいただきました。

自分が思春期だった頃を思い出しつつ、我が子に対してどんな態度をとっているだろうかと頭の中で確かめながら、先生のお話を聞いていました。
「あ〜!やっちゃっているな!」と悔やまれるような自分の子どもへの対応を思い浮かべ、自己嫌悪に陥りそうになりました。
しかし先生の「ポジティブ思考」を習って、悔やむより前向きに改めよう!と決めると、その途端、私自身も笑顔になりました。
最初から最後まで、和やかな雰囲気と笑顔に包まれた、楽しい勉強の時間となりました。ありがとうございました。



「アンケート集計結果」

回収54
回答者内訳  母 40名、父 2名、支援者 1名、不明 11名  計 54
       (未就学児 8名、小学生 31名、中学生 25名、高校生以上 6名、・・・重複あり)

1.本日の講座に参加していかがでしたか?
  参加してよかった      47

  リラックスして参加できた  11
  少し緊張した         0 

2.
 本日の内容は参考になりましたか?また、わかりやすかったでしょうか?
  とても参考になった    47
  少し参考になった             4
  あまり参考にならなかった    0

  とてもわかりやすかった      7
  あまりわからなかった       0

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