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第12回子育て支援セミナー「子育てに役立つ心理学」開催レポート

−今日から使える家族システム論− 2月16日13時半〜16時半 美浜公民館

216日上記セミナー、満員(定員36名)で大盛況となりました。当日はせっかくのお申し込みを恐縮ながらお断りせねばならず心苦しいしだいでした。
保護者の方、支援者の方、それぞれの立場で、みなさん真剣に、でも楽しく学習されたことと思います。
今回はいろいろある心理療法の中から、家族療法の家族システム論について、その理論と実践を学習していただきました。ジェノグラムの作成から、家族システム、パワー関係のワークに取り組み、その後、それぞれの問題への理解と対応の仕方を学んでいただきました。

参加者からは、具体的に分かりやすく家族関係について学び、明日から悪循環を断ち切るために小さな部分の変化から家族システムの変化を起こしたいとの声がたくさん上がっていました。
次回、6月頃に続きのセミナーを開催予定です。皆さんが参加できるよう配慮し会場を大きくしたいと思います。みなさんの期待に応えられる内容で今後もお待ちしております。

当日の様子


詳細報告                        スタッフ上田恵子


「子育てに役立つ心理学」の第2弾として講師の後藤弘美氏から家族療法の家族システム論を学んだ。

第一部「心理学における家族療法家族システム論“を学び、自分や子どもから見た現在の家族    関係について考える」 
@心理療法とカウンセラーについて
 ・心理療法には来談者中心療法(ロジャーズ)や家族療法、認知行動療法、アドラー、精神分析な  ど、10以上の療法があり、カウンセラーによって支持する療法は違う。ゆずり葉では、療法をを  いくつか合わせ持った統合療法を行っている。
 ・カウンセラーによってそれぞれ支持している療法が異なるので、相談を受ける際には自分の相談  内容に合ったカウンセラーを見つけることが大事という話があった。

A家族療法の「家族システム論」について
 ・人は生きていく中で環境や他人の考えや情報など、さまざまなことに互いに影響を与えている。  その相互的な影響=システム論について人生図を用いて説明した。
 ・家族システム論は、家族という小さな・・けれど大きな影響を受けるシステムに焦点をあてる。

 子育ては継承されていくことが多く、家族の中で何か問題が起きると悪循環(パラドックス)にはまりやすい。その悪循環を断ち切る手段として、まずはジェノグラム(世代関係図)を作成した。つぎに家族のパワーシステム、パワー関係についての説明を受け、ジェノグラムを通してそれぞれの家族システムの中で、どのように互いに影響を与えているのかを把握した。
 さらに家族構成員がそれぞれの役割・義務・責任を果たすことでパワー関係を修復させる・・など、家族システムの小さな部分の変化が全体を好循環に変化させるということを学んだ。

第二部「事例を通して具体的な対応について詳しく学ぶ」
 参加者の方に、今困っていることをホワイトボードに書き出していただき、10ケースの事例があがった。その事例ひとつひとつに対して、講師が具体的な対応について答えた。
 朝起きられない子どもにどんな言葉かけをしたらよいか、まったく勉強する気がない子どもに対してのアプローチの仕方、ゲームの時間が守れず口論が絶えない時の家族会議のもち方など、参加者の方からあがった質問を通して、家族システム論を用いて具体的にわかりやすく対処法を学ぶことができた。

 

感 想                     スタッフ(司会) 上田恵子


 今回のワークショップは31名の方にご参加いただきました。家族システム論について学び、ワークでは実際にジェノグラムを作成し、ご自分の家族のパワー関係・パワーシステムを初めて理解された方がたくさんいらっしゃったと思います。
 また第二部では事例を通して、家族システムにどのような小さな変化をもたらすことができるのかを、ひとつひとつ丁寧に先生がお答えくださり、参加者の方からは「なるほど〜!」という声が聞かれました。
 家族が抱えている困ったことに対して、変化をもたらす具体的な方法をそれぞれ見つけられたのではないかと思います。
 今回学んだ家族システム論を明日からの子育てに役立てていただければ幸いに思います。ご参加いただきましてありがとうございました。
                               

感 想                         スタッフ 堀田美也子


 家族に問題が起きている時、解決しようとしてもなかなか解決されない悪循環をパラドックスというのですが、理想の家族関係の形に近づけるようにアイデアを出し工夫して小さな変化を起こす。小さな変化の積み重ねが大きな変化を起こしパラドックスを解消することができるのですね。
 実際には小さな変化を起こすことさえ難しい時もありますが、理想の形を知っていれば、知らないまま渦の中に引き込まれていくのを防ぐことができます。
 問題になっていることに早めに気がついて解消し将来に渡って引きずらないようにしたいものです。

感想〜ジェノグラムを作ってみると            スタッフ 松本 留美


 子どもの頃は友達関係で笑ったり泣いたり大忙しだった私だが、結婚してからというもの、どんどん増えていく家族・親戚のことで精神状態はてんやわんやである。家族関係の心配や悩み事は、友達に愚痴を言ったり一緒に騒いだりしたところで、そう簡単には解決しない。自分の見方や考え方を修正したり、家族とじっくり話すことで、行きつ戻りつ、日々格闘している。
 今回のワーク「家族システム論」で、ジェノグラムを作成した。もちろん中心は、一番気になる「私」である。
 三世代分の家系図を書き出すと、私に影響がありそうな人物が実に30人も登場した。それぞれの気質、(私から見た)性格、その他知っていることを書き込んでいくと、それだけでノートが真っ黒に。とくに夫の方の両親や兄弟はたった20年弱の、しかも遠方に住んでいる遠いおつきあいのはずなのに、書くこともたくさんあり、それだけ関係も太いものになった。実生活での地理的な距離と心理的な距離は関係ないのだということが、よくわかった。
 そして意外だったのが、自分と母親の関係である。私の生まれ育った環境、歩んできた人生は、母とはまったく違う。私は母よりも物質的にとても恵まれていて、子育てにも余裕がある環境である。
だから私と子ども達との関係もそれなりに濃いものだと線を太くしていくと、なぜか自然に母との線も太くなっていくのである。なぜだろう?めったに話もしないし、特に母をリスペクトしているわけでもない。むしろ忙しすぎる母の背中を見て育ち、ああはなるまいと思っていたはずなのに。気がつくと今の私は、母と同じような生活をしている。講義に出てきた「継承される子育て」・・・いいことも、悪いことも。納得である。
 では、私の子ども達は、私が育てられたのと同じようにしか育てられないのだろうか。答えは否である。なぜなら、私とは違う育てられ方をした夫がいるから。私が母から受け継いだそのままで子育てをしていては、ひとりひとり行動も性格も違う子ども達にとって良いとはいえない。やはり夫の存在があることで、さまざまな対応ができるし、軌道修正もできる。これは、父母システムを安定させることで子どもの心理状態が安定する、ということにつながるだろう。
 夫は毎日仕事で家にいる時間が少ないが、これからもお互いに頼り、頼られる関係を大事にして、私一人で頑張りすぎないように心がけようと思う。私たち家族は、夫婦、兄弟で影響したり影響されたりしながら、成長・成熟していくのだろう。楽しみである。


「子育て支援ワークショップに参加して」         スタッフ 後藤真江


 毎回、先生の講演を聴き、感じることは、歯切れの良さとテンポの良さ!!
何とも言えずに絶妙で、聴き入り易いこと。そして、時におもしろおかしく笑いを見せるところは、聴き手が自然とリラックスできる空気が流れ、あっという間に時間が経ちます。
今回のテーマの「家族システム論」は、事例を用いての説明で、とても理解しやすく、勉強になりました。
 我が家は長男が4歳の時に母子家庭となり、1歳の次男が発達障害という厳しい状況下で、家族システムは?というと、長男が私の夫役をしてくれていたんだ!ということに気付かされました。
過ぎし日を振り返り、よく曲がらず、折れずに育ってくれたと改めて感謝し、胸が熱くなりました。
今では私を越え、私の父親役かな??

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